第1回「事理一致」運動 研究会
〜 理にかなった運動の探求 〜
2015年6月13日〜14日@流通経済大
剣道には伝書や現代指導書に基づく様々な格言や指導法があるが、その大部分は抽象的・感覚的な言葉で記述されており、真の意味や科学的根拠が明確でない。また、現状のスポーツバイオメカニクス研究は実験とそのデータ解析に偏っており、結局何が良い動作の本質なのか、実践にどう活かせるのかという点が曖昧になりがちである。 生物・医学系分野では「科学的研究すなわち実験研究」という考え方が根強いが、自然科学とは本来そうではない。 「複雑な現象から本質を見いだすためのモデル化」と「基本法則と数学を使った演繹的推論」という理論研究がもう1つの柱として存在する。このような理論研究は、これまでの武道・スポーツの研究では軽視されてきた。 また、純粋な自然科学では理論と実験の一致を見ることが大きな目標であるが、スポーツ科学では自然科学的研究そのものが手段の1つであり、その目的は「実践に役立つ情報を得ること」である。したがって、理論を実験で検証しても目的が達成されたとは言えず、逆に、理論を実験で検証しなくても実践や指導に役立つ事が確認できればそれで十分である。 そこで我々は、剣道の専門家と物理学の専門家が協力して、「物理学的モデル研究」と「熟練者の運動感覚・実践映像の定性的分析」に基づく研究によって、理にかなった運動を解明し、科学的根拠の明確な指導法を構築することを目指している。本研究会はその第1歩として、研究の現状を相互に報告し、課題を共有し、今後の研究計画の検討を行う。 |
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参加は自由ですが、準備の都合上、できるだけ事前にメールでお知らせ下さい。
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2015-04-22 更新