本件について数名の方から問い合わせ・コメントを頂きましたが、事件の時系列や学位返上願の意図を誤解されている方が少なくなかったので、補足します。意図を一言で言えば、「大量文章盗用を認定しな学位授与を取り消さないとする調査報告書、及びそれを支持する総長の意見表明」に対する抗議です。質の低い弁護士が屁理屈・詭弁を並べて黒を白と主張することはよくあることですが、その主張を大学の総長が是としたことが大問題であり、それは学位の価値がゼロであると言っていることと同じです。学位を取得した人よりもむしろ、まっとうに研究しながら学位を取得できなかった方にどう説明するのか、という思いがありました。結局、学位返上願は大学に受理されませんでしたが、数ヶ月後に大学は調査報告書の主張を撤回しましたので、返上願を提出したことには一定の意味があったと思います。